「街道と生きる」宿駅生瀬

去る、8月24日、阪文建メンバー5人で西宮市郷土資料館へ「街道と生きる」の特別展示を見てまいりました。会場では学芸員の笠井今日子さんにとても丁寧な解説をいただき、一同展示の内容の深さと資料の高い価値について認識を新たにしました。
生瀬は、西宮市の北東部に位置し、丹波播磨と摂津を結ぶ街道の要衝として発展してきた街です。その起源は鎌倉時代まで遡り、江戸時代には幕府指定の宿駅として物流、情報の重要な拠点として栄え続け、今日に至っています。今回の展示では浄土宗西山派開祖証空上人ゆかりの浄橋寺に残された「浄橋寺文書」や「寺宝」、古地図、街並みの復元模型が展示され、往時の生瀬の賑わいを肌で感じることができました。

残念ながら展示は8月29日で終了してしまいましたが、改めて生瀬に足を運んでみてはいかがでしょうか。生瀬駅を降りて一旦東へ戻り、浄橋寺からスタートして生瀬街道を歩きながら江戸時代の生瀬にタイムスリップ!!おすすめの散歩コースです。

浄橋寺

所在地:西宮市生瀬町2-20-24
西山国師遺跡霊場16番
1230年頃、証空が、旅人を襲う山賊を諭して武庫川に橋を架けさせ、橋銭を取ることにより生活をただしたと伝えられ、その橋を「浄橋」と名付けた。この橋の名から浄橋寺とされる

浄橋寺本堂

浄橋寺庫裏

浄橋寺の文化財


(重要文化財)
・木造阿弥陀如来及び両脇侍像(鎌倉)
・銅鐘-寛元2年(1244年)証空銘
(西宮市指定文化財)
・石造露盤
・石造五輪塔

浄橋寺の建造物についてはNPO法人阪神文化財建造物研究会が2014年に西宮市からの受託事業「西宮市生瀬地区歴史的建造物調査業務」として、調査を行いました。

生瀬の街並み

生瀬の特徴である付庇をもつ切妻造妻入りの町家

お店に活用されている古民家

8月24日「街道と生きる」見学会